ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~うずまきナルト物語~
ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~うずまきナルト物語~
4年ぶりの新作!
念願のナルステ続編。
2017年、暁の調べを観て私は佐藤流司沼にはまりました。
感慨深い。
恥ずかしいけれど、当時のテンションの高さが面白いので、過去記事貼る。
5記事くらい書いてる(笑)元気だね。
物語・演出について
自来也の死から始まり、ペイン戦、五影会談、第7班集合~と今回も盛りだくさん。
取捨選択がシビアだ~と以前から心配していましたが、無理なくまとまっていたのが凄い。
本当に脚本大変だったと思います。
ダイナミック☆ダンゾウカットという、ダンゾウが無かったことになっていたのに驚きましたが(笑)サスケがぶれずに復習に燃えたぎっていたので、流司君の魅せ方が良かったのかも。私も、初日見終えて、何か足りなかったけれど何だったっけ…?としばらく気づきませんでした。
ペインが”新羅転征”で里を吹き飛ばすシーンが、特に里が崩れる描写がなかったので、原作を知らない人は分かりにくかったかも。
後は、パンパン場面転換される中で、過去を語る長門のシーンが急に語りが長くなるので、ダレちゃうのがもったいなかったような。もうちょい見せ方あった気がする。
ひと場面の間に舞台の手前、奥、左右等ブロックごとに、それぞれで並行して物語を進めたり、4枚のシルクスクリーンで空間を作りどんどん転換していくので、目と脳みそが忙しかった。
舞台装置の転換をしている人は、あれだけ細かく、毎公演ミス無くやるの大変だったのでは。本当に凄い。
照明やグラフィックポイ、プロジェクトマッピング等、様々な技術を駆使しながら、紙吹雪等古典的な演出も盛り込まれてて、本当にやることの多い舞台です。1ヶ月の稽古で、よく皆できるなぁ…。
しかもかなりの兼役があり、舞台裏での早替えも大変だったでしょう。
水影VSサスケのシーンは、火柱が上がるわ、旗振るわ、水影様がぐるぐるシャンデリアみたいなのを持って回転するわ、世界初の技術を使った千鳥刀のグラフィックぽい使ってたりとか、演出てんこ盛りで面白かったです(笑)やり過ぎでは(笑)
サスケの戦闘シーン、とにかく盛り上げたいという児玉さんの気概を感じました。
暁の調べに続いて歌唱シーンも盛りだくさん。
前回の物語で主要な歌唱要員が皆様退場されており、寂しさは正直感じていましたが、女性陣が増えたこともあって、全員合唱になったときの音の厚みがとても良かったです。
ペイン役の輝馬さんや小南役の小林さん、マダラ役の伊勢さんなどダークサイドに迫力のある歌い手さんがいて、凄くわくわくしました。
でも、基本今回で退場が多いので、次回作には出演されないですよね…(涙)
ともちん、良知さん、岡田さんカムバック。
暁の調べで歌われていた楽曲を、続編の内容にアレンジして使用されてたのが、あの物語の続きなんだと思ってテンション上がりました。
「目的は……!」で、以前はイタチから歌い始めていた(2017年Ver.)部分を、サスケから同じ旋律で歌い始めて、うずまきナルト物語の音楽は始まりますからね。なんとエモい演出。
そして、繰り返し差し込まれるナルトとサスケの気持ちの交錯を歌い上げるシーン。「探し出せ」の中盤のやつです。ナルトはどんどん、人と出会い、敵の考えを受け止め、繋がりを広げていくのに対し、怒りと憎しみでどんどん周りから目を遠ざけ、独りになっていくサスケの気持ちが対比されている楽曲。
漫画で読むよりこの対比が分かりやすいです。
そう、歌は気持ちをシュッとまとめてくれる力があるのです(笑)
この時期のサスケについて、当時連載を読んでいたとき、全然サスケの考えていることわからなかったんですが、ナルステは切り取りと対比が上手いのか、めっちゃ”分かる”んですよね。共感できるかは置いといて。
だから、ラスト、第7班が全員集まって、ナルトとサスケが対峙するシーンが最高に痺れる展開になってて、ここで決定的に違えるのと同時に、サスケもライバルとしてナルトを認め我が道を突き進んでいく”続き”が感じられるんですよね。
そして最後、「忍びの生きる道」で締められるのが、暁の調べと同じまとまりになっています。
前回は「おまえに託そう~♪」の歌唱シーンが7班のメンバー+綱手様位だったのが、里の皆、4代目火影、敵だったペイン達、我愛羅とどんどん増えていて、ナルトを信じる人がどんどん増えているのが胸熱。
そして、ナルトはぶれずに「命より大切な仲間を、おまえを必ず連れ戻す」と歌い上げるんですよね。サスケへの思いはぶれない。
は~熱い。
ナルトからサスケへの執着は、果たして友達とは?という勢いなのですが、執念が無ければこの物語は成り立ちませんからね。
本当にナルト凄い。
アクション、アクロバットのレベルもどんどん上がってて震えます。
キャストが入れ替わり、動けるキャストが集まっているので、男性女性関係なく皆凄い動きます。側転・前転・バク宙当たり前なの怖い。
サスケの殺陣も精度が上がっています。
キャストについて
・ナルト
今回、陽樹君にキャストが引き継がれました。
広大くんのナルトもとっても大好きだったので寂しさでいっぱいです。
ダンスとか殺陣の動きに、広大くんもこの動きしてたな…とか、広大くんならこう見せるだろうな…とか想いを馳せる瞬間も正直ありました。
が、陽樹くんのナルトもとってもナルト過ぎて、終始感動してました。
戦隊ヒーロー経験があるため魅せるアクションが上手いですし、広大くんの”ガキンチョ感のあるナルト”から”青年期の大人びたナルト”に上手くシフトしてて、陽のキャラクターはありつつ、どこか達観したような落ち着きも見せてくるので、これはとても良きナルト像だと思いました。本当に大好き。
もう、ナルトダブルキャストして欲しい。どっちのキャストでも観たい。
そして、割と自然に、まっすぐに流司サスケェとぶつかり合ってくれるんですよね。このナルトならりゅうじスケ任せられるという、謎の安心感がありました(笑)
ラスト、サスケが「なぜそこまで俺にこだわる」「友達だからだ!」のシーン、東京初日は1m位ナルトとサスケの距離があったのに、千秋楽では鼻と鼻がぶつかる距離感でやってたのが、お互い対等にバチバチできる感じの関係性になれたんだな~とうれしくなりました。とても熱いシーンでした。
あそこは毎回、気持ちが入りすぎて歯を食いしばって観てました。
あれだけまっすぐに歩み寄ってくれるナルトになびかないサスケ、マジ鋼のひねくれ具合。反抗期拗らせすぎている。
・サクラ
優衣ちゃんのサクラちゃん、本当に大好きです。
正直、原作の女性陣の描かれ語って、現代的で無いというか、昔ながらのヒロイン気質だったり、女は色恋みたいな、ちょっとヒステリックっぽく見えちゃってあんまり好きでは無いのです。ナルステの脚本はそのあたりマイルドにしてくれているのと、優衣ちゃんの演じ方がとてもさっぱりした女性かつ、思慮深さも見せ、色々考えた上で敢えて女を見せてくる感じにしてくれるので、より共感しやすいサクラちゃんになっているなと思いました。
後は、アクロバット凄い頑張っていたことに驚きです。動ける方だと思うのですが、シリーズを重ねるごとに派手なアクションが追加されてて、レベルアップしていくのが凄い。
長く続けているからこそ、前作と比較されますし、周りのキャストが入れ変わり、求められることも増えているので、前回と同じでいられないのも大変だなと。
努力を感じて改めて尊敬です。
できれば最後までサクラちゃんやって欲しいです。
以下、ちょっとはしょります。
・カカシ先生
君沢さんもケガが落ち着いたのかバリバリアクションされてて凄かった。
ナルトやサクラへの師としての優しい声が素敵でした。
ラストの、反抗期拗らせサスケとのタイマンも胸熱シーンでした。
・ヒナタ
ヒナタも、原作だと急に出てきて急にヒロインポジで、気づけばナルトと結婚してて、あまり………という人物なのですが(個人的にですよ)、星波さんのアクションと気迫が凄く良くて、モヤモヤがねじ伏せられました。
カルイも凄いバリバリ動いててアクション凄い。スローモーションのシーンでゆっくり前転?してたの凄かった。
炎炎でも楽しみにしております。
・ペイン
輝馬さんの歌声の迫力が今回のMVPな気がします。
痛みの歌最高でした。
あんなにずっとアクションしているのに、生き切れを見せず淡々と台詞を回し、歌うの本当に凄い。あの黒い棒も、手品みたいに出してくるから、地味にやること多くて大変だったろうなという気持ちです。
・マダラ
めっちゃいろんな人に説明してくれる。イタチのことも、月の目計画も。
説明の人&サスケ回収係。
伊勢さんの歌声の絶望感半端ないです。普段、お子様のヒーローの主題歌歌っているはずなのに。こんな、The 悪役な歌声をホールに響かせてくれたの最高でした。
♪っじゅう~っびの~~ちゃく~~らを~~~
の歌が、耳から離れません。
・小南
歌声が好きです。水影様も兼役でめちゃくちゃ動いてたから、小南とのギャップに震えました。♪弥彦の夢~~ が、心に染み入って涙が出ました。
・我愛羅
CV.石田彰
刀ステの人というイメージなので、アクション期待してましたが、そこまで無くて残念。
・チーム鷹
鷹のシーンは癒し。
香凛を噛んで回復するシーンやってくれたの面白かったです。
かのんちゃんの香凛本当に好きです。
水鬼とワチャワチャ喧嘩しているの可愛い。
ちょっとしたシーンでもちゃんと肩にフクロウ乗せてくれる重吾尊い。
サスケについて
うちはサスケを見に来ているのか、佐藤流司を観ているのか分からないくらいうちはサスケ。
本当に人間くさいお芝居するようになったな~~という気持ち。
ナルトに焦点が当たっているので、サスケはブツブツ登場する状況でしたが、一貫し、復習に駆られ、世界を憎んでいるハイパー反抗期拗らせ具合を唯我独尊していて、素晴らしかったです(褒めています)。
拗らせた役を魅せるの本当に上手い。
原作でのこのあたりのサスケ、本当に理解できなかったからイライラしか無かったのですが、ナルステだとシュッと要点絞って見せてくれるから、サスケの考えも分かるな(ただし共感はできないってばよ)になる不思議。
アクションも殺陣も増えて、動きの精度が上がってて本当に凄い。
侍との斬り合いとか見応えしか無かったです。
声の出し方とか歌声とか、暁は感情が前面に出すぎてたところもあったけれど、今回はいい意味でセーブしてて、緩急や余韻を生かした表現をしてて、自然になってました。
ジェイミーでディーンを演じたことから、通じるものがあったのでは?と思ったり。
ディーン良かったな…(ジェイミーロス継続中)
割とうつむいて芝居する癖があったのですが、それも減って、表情が見やすくなったし、目の前の人をちゃんと見て芝居を受けることが増えて、うおお~~となっておりました。
サスケを殺そうとしてサクラと向き合う瞬間とか、ナルトとバチバチ見つめ合うところとか、表情が絶妙に変わってて好き。
螺旋丸と千鳥がぶつかって、精神世界でナルトとサスケが話すシーン、最初ナルトが「おまえみたいになりたかった~♪」のところ、最初の頃はひたすら、聴きたくない、くそみたいなこと言っているなみたいにずっとプンプンしてたのが、後半は、ナルトの思いを受けてちょっと考え込んだり迷う様子も見えて、それを振り切って「親も兄弟もいないおまえに」ってにらみ返すの、どっちも良いな、と観てました。
舞台上で公演を重ねていくほどに表情が変わっていくりゅーじさとうが好きです。
次回新作も出てくれるんですね。
もう最後まで出演するんだという気概しか感じられないのでよろしくお願いいたします。
まとめ
色々もっと観劇回数抑えようと決めていたのに、気づけば大阪行ってた自分が怖い。
コロナが無ければもっといろんな地域で公演したり、ワールドツアーもあったんだろうなと思いました。この少ない回数しか、このクオリティの、舞台セットのものが公演出来ないのもったいない。
ただ、年中デスクワークの、眼精疲労たまりまくっている自分には、全体的にステージが暗いので、とても目が疲れる作品ではあります(笑)常に薄暗くて、辛い。
このライティングが、ナルト達の色味と背景を同化させて、よりリアルに見えるようになっていると思うのですが……このあたり難しいですね。
できれば前回みたいに後ろにディスプレイおいてくださると明るくて見やすいですし、無理して細かくプロジェクトマッピング使わなくてもいいよって思いました。
新作はどこまで描かれるのでしょうか。
再演では無く新作というのは、今のキャストがキャスティング出来る間に全部やっちゃおうという魂胆ですよね。
取捨選択が本当にシビアになりますね。サスケとイタチの共闘を入れそうですが、ダイジェストになりそう(笑)
楽しみにしておりますので、どうか無事に公演できますように!
本当に最後まで完走、おめでとうございます&ありがとうございました!!
昨日千秋楽を迎えた #舞台NARUTO 改めまして、ご来場・配信でご覧いただいた皆様ありがとうございました。
— 舞台「NARUTO-ナルト-」公式 (@naruto_stage) 2022年1月3日
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