好きなことを無理せず楽しみたい

観劇や音楽鑑賞等について思ったことをそのまま書いてます。無理せず楽しむのがモットー。

びぎにんぐおぶらぶ(東京公演を終えて)

びぎにんぐおぶらぶ(東京公演を終えて)

 

東京のレキシーランドが閉演してしまった~(涙)
本当に楽しくて、当初の予定の倍以上入ってしまった。
後悔はない。

 

公演初日辺りで一度感想吐き出しているのですが、東京終わって、改めて思ったことをまとめます。

 

今週末、大阪で公演がありますので、少しでも気になる方、是非観劇して欲しい!
本当に楽しいよ!!


あらすじはこちら
www.rekitheater.jp

 

以下ネタバレあります。

 


見るまでは、どんな物語なのか全然想像がつかなかったので、楽しめるのか不安だったのですが、蓋を開けたら全力で楽しんでました。
実際に観ても、それを他人に伝えたところで、全然伝わらない面白さ(笑)

何だろう、劇団新感線的なエンタメ力に、刀剣乱舞っぽいエッセンスもあり、學蘭歌劇帝一の國的な面白さというか。異種格闘技

河原さんの脚本は、嵐の「ピカ☆ンチ」シリーズで大変お世話になっておりまして、いつも、あのシュールな笑いに元気を(?)いただいてます。


一歩外れると、内輪ネタのグダグダになりかねない感じ。
そのあたりはベテラン勢の匙加減が絶妙で、ドタバタしてるのだけれど上手いこと収束していくのが素晴らしい。
最後は感動すらあります。

ベテラン勢がアンサンブルさん含め厚いので、若手で同い年な松岡茉優さん、佐藤流司君、井上小百合さんたちがのびのびとお芝居してて、それぞれが輝いてました。
色んな意味で懐の大きい作品だと思いました。

 

 

登場人物について


山本耕史さんが全力でキモイ引きこもりニート:コキンを演じてます。格好から所作まで本当に癖が強い。

それなのに素晴らしく伸びやかな歌声を響かせ、殺陣して、踊って、物真似して、白マッチョお雄っぱいで、タブラ*1叩いて、ギターかき鳴らして、最後愛にたどり着く物語です(どんな)。

多才で圧倒的な演技力によって、混沌とした物語の中で主役として輝いてます。

新撰組!」ファンの方には胸熱な演出も。土方歳三として「またせたな」と登場するところは、拍手喝采

ヨシツネに戦いを挑むために、源義経の格好で登場した時はかっこよすぎて震えました。

ちなみに、義経の衣装ってこれなんですね。 


レキシ -「GET A NOTE」 Music Video (YouTube ver.)

流司君にも優しくしてくださって、ヨシツネの「かっこよすぎるオレ」コントでは、沢山フォローしていただきました。

いつもありがとうございます。

 

松岡茉優さんのカオリコ。個性的な登場人物の中で、カオリコ自身も個性的なんですけれど、松岡さんは凄く自然体。それでもキラキラ可愛く、ヒロインとしての存在感はバッチリでした。

肝が据わっているというか、沢山の重要なシーンで中心となって歌唱するのですが、愛嬌のある歌声で、自然と元気になるというか。

キラキラ武士最高でした!

キャッチミー岡っ引きさんもすっごく好きです。

個人的には、新選組の時のりゅうじくんとの並びが、シルエットがぽてっとして可愛くて、ついニヤニヤしてしまいました。

華奢で、顔も小さくって、美人さん。りゅうじくんが結構扱いが雑だから、新撰組とか最後の五条大橋の時とか、骨折れちゃうよ~と心配になってました(笑)私の、女性のエスコートの基準は宝塚の男役ですからね。もっと優しくしてあげてと思いました。

 

 

藤井隆さんの明智。私、この舞台で生でお芝居をする藤井さんを初めて見たのですが、一番好きかもしれないです(笑)

登場するだけで何だか面白い。ちょっとM男っぽいというか、独り真面目にお芝居してて、それなのに誰よりも巻き込まれて、ヨシツネのせいで最前線でチャンバラやっている(笑)

胡蝶さんとの掛け合いも最高で、「らっきょ!」は最高に笑いました。

あと「一方そのころ明智は!」とか。何回見ても笑ってしまいます。

あと、墾田永年私財法も最高でした。高田さん・山本さんとの歌唱は感動的で、でもどこか面白い。墾田永年私財法という単語を一生分聴いた気がするし、年号:743年めっちゃ覚えた。何なら、藤井さんと高田さんの音声とセットで覚えた(笑)

その後しんみりしているところで、脳天に風車飛んできて刺さるのも最高に笑いました。分かってるのに!この後刺さるってわかってるのに!!

 

高田聖子さんの織田胡蝶。流石劇団新感線の女優さん。魅力的に振り切ったお芝居、歌うと心に染み入る声、ふざけているようで場を締めてくださる存在感でした。藤井さんとのコンビ最高。

SAKOKUでのハスキーな歌声、姫君shake!でのキュートな歌い方、そして、最後の将軍での素朴な歌い方。最後の将軍は本当に胸に沁みました。

明智、胡蝶さんをちゃんと幸せにするんだぞ!明智らしくね!!

 

小百合ちゃんのくのいちさん。もう、ひたすら可愛くて、声も可愛くて、ニンニン!がひたすら可愛かった。代役侍さんとの掛け合いも好きです。

さゆにゃん一休も、坊主なのに可愛かった。

KMTR645でヨシツネに乱暴されそうになっているのを、代役侍がかばって、そこから殺陣が始まるの熱すぎた!

 

代役侍の前田悟さんは、当初殺陣の指導者としてかかわってたそうで、殺陣のシーンは本当にかっこよかったです。りゅうじくんが山本さんや前田さんと刃を交えてたの、かなり熱かったです。

レキシーの生首を一番大事にしてて、コキンに蹴飛ばされた後ゴールキーパーのように横跳びでキャッチしに行ってるの、地味に面白かった。

 

浦島りんこさんの腰元さん、存在感もさることながら、歌声で大活躍。女優陣の歌唱をサポートしたりと、素晴らしかったです。

バックドラフト本能寺の変でしっとりと歌い上げた「アケチノキモチ」が、好き。

葛藤する明智織田信長)と胡蝶、将軍(明智)と、ヨシツネ(蘭丸)それぞれの心情がこの歌声に溶け込んで、神秘的でした。

 

山本さんの将軍。アクロバットや殺陣もカッコよくって、大人の色気と貫禄が最高でした。KMTR645の冒頭で殺陣から納刀して、コキンに刀投げて、歌は任せた!っていう一連の流れ、時間が無い中で毎回ミスなくバッチリやってるの凄かった。

エレクトリカル参勤交代の時も面白かったな~。

 

アンサンブル…という表現がはばかられるくらい、劇団レキシの皆様がとっても多彩で個性的で、目が足りなかったです。外国人組の存在感、梅棒さんたちのポップで華やかでショーのような振付とお芝居、五十嵐さんのふんどし芸(笑)本当に全部見たいのに目が足りない。

五十嵐さんが最高に面白くって、登場するとつい見てしまいました。おひげの濃い顔に対して、話すとマイルド、動くと無重力で軽やかなアクロバット、それでいて唯一無二の華麗なふんどし芸。

トゥ・ザ・キャッスルで、蘭丸に集中されて薔薇鞭で折檻されてたのですが、途中から積極的にお尻を突き出してて、そうすると、蘭丸は折檻せずに不敵に笑って放置してくので、「ド・ドエスぅ~」と、自分の中で何かが開いた音がしました(笑)

 

そして、こんなに個性的なメンバーがそろっているのに、交通渋滞しないのは、八嶋智人さんのレキシーの存在が大きいです。本当に対応力と体力、さばいて回して、台本なのかアドリブなのか分からない自然なお芝居、最高でした!

この舞台は八嶋さんがいなければまとまらなかったと思うぐらいです。

さらに、出演者への配慮が細やかで、誕生日とか、お友達来てるとか。りゅうじ君にも華を持たせて下さり有難うございます。稽古場でも可愛がってくださりありがとうございます(どんな立場?)

 

で、佐藤流司の源ヨシツネですね!

もう、りゅうじくんに、こんなにもおいしい役を下さり感謝しきりです。最高にかっこよかったし、可愛いし、輝いてました。笑いを積極的にとり、盛大に滑っているのも、ご愛嬌として受け入れてくれるオーディエンスの懐の深さにも感謝!!

かっこつけてる推しがこんなにも可愛いとは思わなかった。

彼が今まで積み重ねてきたことが生かされるようなキャスティングに、いちファンとして見たかった彼が詰まっていて、ひたすら見ていて楽しい。

声が良いよ~。動きがキレがあるよ~。殺陣が綺麗だよ~(アケチノキモチのところが一番好きです)。歌ったよ~。最高!

LOVE弁慶で、五条大橋の上に登場し、立ち回りから弁慶扮するカオリコとのラブ、山本さんとデュエットと、最初からフルスロットルです。

\牛若!/\牛若!/ってやりたい(笑)

 

ちなみに、この時、五条大橋の下でシンクロナイズドスイミングみたいなダンス踊ってる五十嵐さんたちも最高に面白いので、そちらにも注目して欲しいです。

コキンとカッコいい俺コントでは、かっこよすぎて苦悩するりゅうじくんが観られます。アクロバットして、コキンを煽る小生意気な若造が最高。

毎回、おじさまおばさま方もここで沸いてくださるの嬉しかったです。

動けてカッコいい劇団ひまわり所属の2.5俳優、佐藤流司をどうぞ覚えて帰ってください。

KMTR645は、皆がワイワイしている中、ヨシツネ(蘇我入鹿)が倒されちゃうのがちょっと寂しいのですが、歌詞が絶妙に場面にあっていて最高なんです。

ヨシツネはコキンの理想像であり偶像なので、コキンの願望も含まれてるのかなと。かっこよくって何でもできる、両親にももっと愛されたい、かまって欲しい。

だから、将軍から「今度生まれ変わったなら、一緒にけまりで遊ぼうか♪」と言われて、倒されるのちょっと、泣けた(笑)

その後、弥生人としてみずら姿で山本さんと登場するの、あれは生まれ変わってレキシーランドの一員として働いているのかなと。勝手に想像してました。

みずら姿もかっこいいりゅうじくんって何者?

とにかく、最高でした。

 

ますます、単騎出陣アジアツアー、TBBの野音ライブ、R&J等楽しみです。


楽曲について


レキシの音楽についてはこの舞台きっかけで知ったのですが、本当に中毒になるような曲ばかり。
公演後さっそくダウンロードして、舞台のセトリに並べて聴いてます。

歴史上の出来事に絡めつつ、現代の男女のことだったりとか、応援歌だったりとか、色んな意味合いを持たせて、楽しくなれたりしんみりしたり。
曲はキャッチーでポップなものから、ブルースっぽいものまで、耳なじみが良くて口ずさみたくなります。


今回のミュージカルはジュークボックス・ミュージカル。
物語のために曲が作られたのではなく、既存の曲を物語の中で歌うのですが、本当にその場面の心情に合った曲と歌詞になっていて、感動しました。

私は事前に予習はしないで観たのですが、それでも十分に楽しめましたし、観た後はすっかりレキシ中毒ですので、しっかりアルバムダウンロードして通勤時間に聞いてます。

 

 

 

つらつらと長くなってしまいましたが、本当に楽しくて、ハッピーになれる舞台でした!

こういうのまた見たいです!!

大阪公演、大千秋楽まで怪我無く完走できることを願っております!

 


愛のレキシアター『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』大絶賛上演中!