愛聖女(サントダムール)-Sainte♡d’Amour-
キューティーステージ
愛聖女(サントダムール)-Sainte♡d’Amour-
作・演出/齋藤 吉正
中世フランスで、迫り来るイングランドの魔の手から母国を救った英雄ジャンヌ・ダルク。やがて身に覚えのない嫌疑をかけられ、火刑に処されたジャンヌは、一筋の稲妻と共に姿を消し、21世紀の現代へと迷い込む。
遥かな時を経て出会った人々と触れ合い友情を育みながら、自由な時代を謳歌するジャンヌ。やがてその浮世離れした突飛なキャラクターと言動は“現代”のフランスで注目を集めることとなる…。
確かな実力と、華やかな舞台姿で数々の作品を彩ってきた愛希れいかの魅力を余すところなく詰め込んだ、新感覚のミュージカルショー。
月組公演 『愛聖女(サントダムール)-Sainte♡d’Amour-』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
ライビュにて観劇。
タイトル出た時から普通な感じにはならなさそうだろうなと思っていましたが、その通りでした。
ドタバタ少女漫画。
コメディタッチで頭空っぽにして楽しめる感じ。
ちゃぴちゃんの退団作品がエリザベートと決まっているので、今作はがっつりダンスショーかと期待してたら、普通に一本ものでした。
タイムワープしてきたジャンヌダルク(ちゃぴ)が、大学生と一緒に現代の生活を楽しみつつ様々な問題を解決していくドタバタラブコメディ。
娘役主演ということで、脇役含め女性陣のほうが目立つ(というかどの登場人物も濃くて圧が強め(笑))ので、新鮮な感じでした。
ちゃぴちゃんは男前のジャンヌダルク。ジャージ姿がダサ可愛い。
歌やお芝居は変わらず素敵でした。
火あぶりの刑に処されているシーンから始まるのですが、その曲が戦隊ヒーローみたいにかっこよくって、迫力満点。
ジャンヌを現代でサポートしてくれる今回の実質ヒロイン・パメラ(天紫 珠李さん)がホントに良い味出してました。ところどころ彼女のモノログが入って、コント調。
元気で一生懸命、ジャンヌに体当たりで向かっていく姿が可愛かったです。
90年代の少女漫画の主人公っぽかった。
クララ・ブロン(晴音 アキさん)の、私、私、私を見て!!なアピールが可愛かった。
色々一生懸命なのに空回ってるところとか微笑ましい。
勘違いして七転八倒してるのに、最終的にござる野郎といい雰囲気になるの笑った。
ファン・ドゥ・ファン(千海 華蘭さん)もいい味出してて、登場してからつい目で追ってしまった。ござるってなんだ(笑)髪型と眉毛の感じから、なんか忍ミュっぽくって(仏国騎士だけど)ギャグ担当。意外とジャンヌと仲良くて面白い。
唯一正統派イケメンだったジル・ド・レ(紫門 ゆりやさん)。この人を見て、あ、これ宝塚の舞台だったと思いだすくらい、その他がぶっとんでた(笑)
イケメンだなーと思ってたら、以前月組がFNS出てた時にカッコいいと思ってた男役さんだった。大変物分かりが良く、この人の状況把握能力の高さのおかげで物語が進む。
ドクター・ジャンヌ(白雪 さち花さん)が一番かわいそうな役回りだったけれど、ちょっとキャラクターがうるさいというかうざかった(笑)
周りがガチャガチャしているからもうちょっと違う感じにしてもらえると良かったかも。
最後ジャンヌが処刑される運命を受け入れて、元の時代に帰っていくところにうるっと来た。
カーテンコールで黒いドレスとタキシードの中に純白のドレスを着て踊るちゃぴが美しかった。
話すとキュート。
次回で退団。寂しい限りですが、その前に元気いっぱいなコメディー作品が見られて楽しかったな。月組さんの芝居力を感じられた舞台でした。