好きなことを無理せず楽しみたい

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舞台『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~


舞台銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~

 

 

 

明治座千穐楽

公演中のためネタバレ注意。

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 松本零士先生と歩む銀河鉄道999

~そして俺たちの旅はこれからだ~

 

って感じの脚本でした(どんな?)

純粋に銀河鉄道999が観たいと思っていたらちょっと残念に感じるかも。

哲郎が機械伯爵への復讐を誓い、機械の体を手に入れるためにメーテルとともに宇宙を旅していく。機械伯爵と決着をつけたところで幕を閉じる。

そこに、松本先生が作品を描く過程が交差して、哲郎と松本先生の物語という印象。

 

1幕は、実際に先生が”男”として登場し、哲郎が苦悩する場面ごとで登場し、物語を描く葛藤を語るという演出が入ります。

2幕は、先生自身が登場人物のトチローとして登場し、自身の想いを哲郎に託すような演出があります。

先生と哲郎の物語。

 

これはこれで40周年記念作品の形なのかなって思いました。

作者の影の大きい脚本。松本先生のロマンが詰まってました。男とは、女とは、先生の恋愛観もすごくよく分かった(笑)

綺麗な長髪のお姐さん系美女と冴えない男士との恋愛。

 

哲郎と先生との邂逅と、男としての想いを託すところに重点が置かれているから、メーテルの影が薄い。母親の面影のあるミステリアスな美女で終わってます。

 

 出演されているキャストが皆さん本当に素晴らしくって、それに助けられてるかな・・・と感じるシーンもしばしば。

 

哲郎役の中川アッキーさんと、トチロー役の入野さんが凄く素晴らしかったです。

中川さんはとにかく出ずっぱりで、ひたすら歌で物語を紡いでくれていました。

インタビューでご本人が16歳の少年を演じられるのかと心配されてる記載を見かけましたが、そんなことは杞憂で全く問題なかったです。少年らしさの中に抱える闇、葛藤する姿、凄く哲郎っぽいと思いました。

トチロー役の入野さんは”男”役からのトチローと重要な役どころ。ものすごくエネルギーと集中力のいる役だなと思いましたが、物語の芯として舞台に寄り添い、皆が憧れるトチローとして演じ切っていました。

 

キャスト一人一人が歌える方ばかりで耳にやさしい。メーテル役の方も温かい歌声で、女性というよりは母性を感じる存在でした。

 

美男美女好きな私としてはハーロックとエメラルダスがかっこよくって、二人並んだ姿が素晴らしすぎた。なぜあの二人が恋仲にならないのか不思議(笑)

かなめさんにエメラルダス役をキャスティングしてくださって本当に感謝しかないです。軍服マント姿が宇宙一似合う。マント芸が素晴らしかった。殺陣も見られて幸せでした。

 

染様も素晴らしいクズ役具合で、おちゃロクとのギャップにやられました。顔面美しすぎた。

クレア可愛い。声優やっている入野さん、染様、秋山さんとってもセリフが明瞭で流石だなって思いました。

車掌役も体を張ったマスコット感(笑)転んでいるところ本気で心配になるくらいスッテーンって転ぶから、心配になっちゃった。

 

個人的に銀河鉄道999がどんな描かれ方をするかとワクワクしてたのですが、車体出てこなかった(笑)出てくるんだけれど、出てこなかった。

舞台装置がシンプルで、舞台上にあまり人が登場しないから、ちょっと寂しいなと思うところも結構あったな。あんなに大勢アンサンブルさんも含めていたのだからもっと舞台上で活躍してほしかった。

ソロ曲ばかりで合唱がもっとあったらメリハリあったかも。

 

カテコのメーテルエメラルダス機械伯爵の並びが美しすぎた。

最後松本先生が挨拶してくださって貴重だった。マイクコードをさばくエメラルダスと機械伯爵が楽しそうで可愛かった。

 

 

これから北九州、大阪と地方公演ありますが、最後まで無事に公演が終えられますように。天災も続いているし、本当にお客さんサイドも含め無事に楽しく最後まで走り抜けられますよう願っています。

 

 


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