好きなことを無理せず楽しみたい

観劇や音楽鑑賞等について思ったことをそのまま書いてます。無理せず楽しむのがモットー。

THE GREAT GATSBY

THE GREAT GATSBY

 

作家志望のニックがニューヨークで居を構えたのは、毎夜のように豪華絢爛なパーティーを開く謎の大富豪ジェイ・ギャツビーの豪邸の隣。
ニックはある夜、ひとり佇み湾の向こう岸の灯りを見つめるギャツビーの姿を目にする。
そこにあるのはニックのいとこデイジーとその夫トムの邸宅。
ニックは、ギャツビーに興味を抱き始める。
そして遂にギャツビーのパーティーに足を踏み入れたニックは、デイジーの友人ジョーダンとの出会いを通じ、ギャツビーの過去を知る…。
やがて、ギャツビー、デイジー、トム、そしてトムの愛人マートルとその夫のジョージ、それぞれの想いが交錯していき、物語は悲劇へと進んでいく――

20世紀の文学史における最高傑作の一つとされ、これまで幾度の映画化を生んできた名作『グレート・ギャツビー』。
宝塚歌劇で世界初の“ミュージカル化”に成功した小池修一郎が、主演に井上芳雄を迎え、脚本・演出を新たに再び名作に挑む。
音楽は、新作『BANDSTAND』でブロードウェイ・デビューを果たすリチャード・オベラッカーによる全曲書き下ろし。
日米ミュージカル界最注目のキャスト・スタッフによる新たな『グレート・ギャツビー』が誕生する!!

[原案・原作]F・スコット・フィッツジェラルド
[音楽]リチャード・オベラッカー
[劇作・脚本・演出]小池修一郎
[出演]
井上芳雄 ジェイ・ギャツビー
夢咲ねね デイジー・ブキャナン
広瀬友祐 トム・ブキャナン
畠中洋 ジョージ・ウィルソン
蒼乃夕妃 マートル・ウィルソン
KANE LIV ジョーダン・ベイカ
田代万里生 ニック・キャラウェイ

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観てきました!最高でした。

歌・ダンス・芝居全てがグレートでした。

とにかく衣装が素敵で目の保養。

眼福耳福なステージです。

ところどころ小池先生のロマンティシズムもふんだんにちりばめられてました(笑)

 

芳雄さんの歌声を堪能。繊細だったり力強かったり、聴き入ってしまいました。

ギャツビー、朴訥で狂気とも感じられるほどに一途に一人の女性を愛している。一見スマートでミステリアスだけれど、知れば知るほど不完全でとても人間味のあるギャツビーに、終始引き込まれました。芳雄さんが意識しての立ち方なのか、肩を少し怒らせて(猫背っぽい感じ?)で立っている様子が、貧しい家柄で生真面目そうな軍人出身というのを表していて、そこがまたギャツビーの魅力に感じられました。

 

デイジー@ねねちゃん。1789ぶり。本当歩くお人形。やっぱり舞台に存在するだけで華やか。娘役ゆえに可愛らしくふるまう必要がなくなり、ねねちゃん等身大のまま女性を演じることで、演技が自然ですごく魅力が増したと思います。天真爛漫な様子は愛らしく、ラストのギャツビーの葬儀のシーンの冷たさはピンと張り詰めて氷のよう。色気もあり、相手に寄り添うシーンは美しかった。ふわふわと膨らむ素材の衣装ばかりでしたが素晴らしいスタイルで着こなしていて、文句なしの絶世の美女。

課題は歌。現役時代よりはましになったのかな?とは思いますが、今回のメンバーンの中で歌ってしまうともうちょっと頑張ってと思ってしまいます。

 

ニックが本当にいいやつ!終始人をおもんばかる気持ちで動いていて、一番感情移入できた。恋人候補に手を挙げたい(笑)歌声もさすがの万里生くん。この物語で一番好きです。

ジョーダン・ベイカーとの組み合わせも素敵だったなー。だから、最後の別れのドライさに一番悲しくなっちゃった。ニックを、ギャツビーを見捨てないでって。

AKANEさん、初めましてですがずっと気になっていた女優さん。独特の気品があって、歌声も好みでとっても素敵。またほかの舞台でもお目にかかりたい。

 

トム@ヒロ君。この方は1789ではまり、ロミジュリぶり。ロミジュリの時は、目を引くスタイルで舞台映えはするけれど押し出しが弱い印象でしたが、今回は殻を破ったのか登場から荒々しくワイルドで、マートルとの肉欲的な絡みは本当にエロかっこよかった。そして嫌な奴(笑)

 

マートルの蒼乃さん、ダンスもキレキレで、セクシー。かわいそうな女性でした。運命の人を間違えた。ジョージはとっても素直でまじめな男。いい旦那さんではあると思いますが、貧困のどん底にいて、マートルだけが彼にとって支えだった。互いに求めるものが違い過ぎてすれ違い、最後は壮絶な亡くなり方をしていくのが辛い。

 

 

物悲しい結末、でもどこかに希望があるような気がして、じんわりと胸の奥が温かくなったそんな舞台でした。

 

 

e+貸し切りで、芳雄さんの独特のトークも聞け(笑)、万里生さんとの掛け合いにほっこりしつつ、退席時にはすっかり舞台の余韻が覚めていましたが(笑)幸せなひと時でした。

芳雄さんに声をかけられて泣いてしまった女の子、忘れられない思い出になったかな?

 

 

これから地方公演と長いですが、最後まで無事に完走できることを心から祈っています。

 

 

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